たとえ小さな動物とはいえ、家族の一員としてハムスターを飼うのであればやはりそれなりに快適な環境を用意してあげないとかわいそうです。
ここで紹介するものを参考にして快適な住環境を用意してあげてください。

  • ちなみに写真は悪い例です。楽しいんですが衛生面に問題が……

理想的にはハムスターが野生の環境で住んでいるのと同じ環境を用意したいところですが、そんなものは動物園でもないかぎり実現不可能です(ちなみにハムスターは地面にトンネルを掘って暮らしています。同じ環境を再現するためには下が土の広い敷地が必要です)。
というわけでケージか水槽に選択肢は狭まってしまうのですが、最近では水槽の方が良いという意見が優勢のように思います。特に上級者は水槽で飼うことが多いみたい。

水槽の利点は底面積が取りやすいことと巣材が飛び散らないことですね。ケージはどうしても周りが散らかります。水槽には保温が良いという利点もあります。換気が悪いような気がしますが設置場所を考えれば問題はありません。
ケージを使う場合は底面が広くて背の低いものを選びましょう。ハムスターは地上を走り回って暮らしている人たちですのでケージの背が高い必要はありません。よく三階建てとかになっているゴージャスなケージをペットショップで見かけますが、高いところから落下すると危ないので避けた方が無難です。

  • 左の写真はJHFAメーリングリストのTakayさんの
    お宅のハム水槽です。

ハムスターに隠れ家を用意するかどうかについては色々意見の別れるところです。確かに本人はよろこぶのですが、衛生面で問題がある事が多いので獣医さんによっては用意しない方がよいとアドバイスする方もいらっしゃいます。
とは言え広い水槽やケージの中で隠れる場所もなく暮らす(巣材に潜ることはできるにしろ)というのも気の毒な話なので、マメに掃除をするのであれば巣箱をいれてあげても良いように思います。
ちなみに巣箱は文鳥の巣箱が重宝です。フタが取れるので掃除がしやすいし、値段もお手ごろです。

最近は同じような構造をしたハムスター用のおうちも販売されているようです。ちなみに右は三晃商会というメーカーが作っているもの(ウッドハウスSタイプ、他にも色々あります)ですがなかなかよさそう。試す価値はあると思います。
ところで、巣箱を使うのであれば最低でも週に一度程度は巣箱の中も掃除した方が良いと思います。食べ残しの野菜とか、ハムが備蓄している食べ物とかを放置しておくとカビたり腐ったりして特に夏場は危険です。せっかく集めた食べ物を捨ててしまうのはちょっとかわいそうですが、ハムを散歩させている隙に中を掃除して衛生的な環境を維持するようにしてください。


最近では巣材も色々販売されていて選択肢が広がりました。昔は新聞紙を細くちぎったものとかを巣材にしていにしていたのですからそれに比べたら天と地ほどの差があります。
ところで選択肢が広がったのは良いのですが、ハムスターの巣材として発売されているものの中でもなぜかハムスターに適さないものが少なからずあるようです。ちょっと簡単にまとめてみたいと思います。
なによりハムスターの巣材にするためにはハムスターの健康を害さないものでなければなりません。アレルギー反応をおこす可能性があるものや、身体に絡みついてしまうものは適しません。また、ハムスターが巣材をかじる可能性もありますので食べられないものは使わない方がよいでしょう。
簡単に言うと、次のものはハムスターの巣材には
適しません

  • 杉や松材の材木紛、いわゆるウッドチップと呼ばれるもの。人間に限らずハムにもアレルギー反応が出る事があります。
  • 真綿などの繊維が長いもの。毛糸も駄目です。こうした繊維系のものはハムの身体に絡みついて手足が動かなくなったり、首が絞まってハムが窒息死しちゃったりすることがあります。
  • 発砲スチロールなどの梱包材(保温性はよさそうですが……)。まあ言うまでもないですが、かじると有害です。
  • 猫のトイレ砂。固まるタイプはほお袋の中で固まったりして危険です。

今のところ、JHFAのメーリングリストなどでは次のものが大丈夫そうとされています。

  • 猫のトイレ用の紙砂
  • 牧草タイプの巣材

アメリカでは最近トウモロコシの芯を原料にした巣材が人気です。まだ日本には上陸していないようですが、飼い主の評価は概ね高いようなので上陸した暁には試す価値があると思います。


小さい身体に似合わずハムスターは運動好きです。野生のハムスターは一晩に何キロも移動することがあるということですから、狭いケージに閉じ込めておくと欲求不満に陥ってしまうかもしれません。
かといってハムを放し飼いにするわけにもいきませんから、ケージの中には運動できる工夫をする必要があります。色々考えはありますが、やはり回し車が適当でしょう。
最近は回し車も沢山種類がありますが、ワイヤーで作られたクラッシックなタイプのものは避けた方が無難です。あの梯子状の足場から足を踏み外して怪我をするハムが結構多いようです。プラスティックで作られたタイプのものならその点足を踏み外すような穴がありませんから安心です。

中でも上の写真のWoodent Wheelは世界で唯一ASPCA(全米動物愛護協会)の御墨付きをもらった回し車なので安心して使えると思います。少し値段が張りますがそれだけの価値はあります。お勧めです(Transoniqというアメリカの小さな会社が作っているものですが、日本にも送ってくれます)。

この他にハムスターボールもあると便利です。これは中空のプラスティックのボールで中にハムスターが入って走り回れるようになっています。放し飼いにしちゃうと行方不明になったり事故に遭ったりしてなかなかスリリングですが、このボールなら事故はほとんどあり得ないし失踪事件もおきないと思います。
右の写真はアメリカでポピュラーな
Lee's Aquarium & Pet Productsという会社のKomet Krawlerというハムスター用のモデル、夜光樹脂でできていて暗いところで光ります。あまり大きいとハムが中に入っても転がせないのでおうちのハムスターにあわせた大きさのものを買いましょう。


ハムスターの最適生活温度帯は一般に摂氏5度から28度くらいと言われています。これよりも高いと暑くてバテちゃうし、低いと冬眠してしまう危険性が高まります。冬眠は大変に体力を消耗しますし、ペットのハムスターが冬眠してしまうとそのまま永眠してしまう危険性もあります。おうちで飼うハムスターは温度管理をちゃんとしてあげる必要があります。
夏はとりあえず風通しのよいところにケージを置いたり、凍ったペットボトルをタオルにくるんでケージの上に置いたりすればなんとかすればしのげますが、やはり問題は冬の冷え込みでしょう。地域によっては家の中でも気温が氷点下になることもありますから、ケージに暖房器具を設置した方が無難です。

昔は暖房で悩んだものですが、最近ではセラミックなどを利用した薄型のヒーターが発売されています。多くは爬虫類用とうたわれていますがハムスターにも使えます。これを水槽やケージの下に敷いておけば冬の厳しい冷え込みにも十分対応できるはず、長く使えますので一つ買っておいて損はないと思います(左の写真はみどり商会のピタリ適温2号という製品です)。
あるいは人間用の薄型アンカを使うという手もありますが、こっちは温度が少し高すぎるかも知れません。

暖房とはまったく関係ないですが、ウォーターボトルも重要です。いくら砂漠の民とはいえ、水がないとひからびて死んでしまいます。特に主食がぺレットの場合にはウォーターボトルは必須です。
ウォーターボトルを選ぶ基準としては

  • 水漏れしないこと
  • 口が広くて洗いやすい事

が重要です。右の写真はLixitというカリフォルニアの会社のものですが、国産のものでもまったく構いません。吸盤で張りつくタイプなら水槽でもつかえますので便利です。ガラスでできたものは煮沸消毒できるのでこちらもお勧めです。

これはもうハムスターの個性なのですが、ハムスターによってはちゃんとトイレを使うようになる子もいます。決まった場所で用を足してくれるとケージの掃除が楽になりますし、衛生面でもずっと安心です。無駄になるかも知れませんが、ケージの中に砂場を作ってみるのもよいかも知れません。右の上の写真はアメリカのSuper petという会社のもの、下は日本のマルカン(なんで非営利団体ドメインなのか不思議なんですが)という会社のものです。
ハムスターは隅っこの方で用を足す習性がありますのでケージの角に設置できるタイプのものが良いとおもいます。
ちなみにトイレトレーニングについては
Hamser Heavenというページに詳しい解説があります。英語ですが読んでみると参考になるかも知れません。

ところでトイレ砂ですが、固まる砂はハムスターのほお袋の中でかたまったりして危ないという説があります。真偽のほどは不明ですが、砂は固まらないものを使った方が良いかも知れません。